「宅配 一日の流れ」|市街地の住宅地と山側の集落を同じ日に回るとき
件数の多い地域と移動の長い地域が同じ日に混ざるなら、時間帯で分けて回ります。同じ回り方で一本の順路にまとめると、どこかで必ず破綻します。宅配を始めたばかりの方からよく出るのが、地図の上では近いのに予定どおりに終わらない、という相談です。原因は件数ではなく、配達先の性格が違うことにあります。静岡市は南北に細長く、海沿いの住宅地と山側の集落が同じ市内に並びます。前者は一軒ごとの距離が短く件数で時間が決まり、後者は移動そのものが時間を食います。この二つを混ぜて順路を組むと、終盤に無理が出ます。この記事では、件数型と移動型の違い、時間帯で分けて回る組み方、そして遅れが出たときの優先順位を順に整理します。
【この記事のポイント】
宅配の一日は、件数ではなく配達先の散り方で決まります。住宅地が密集している地域は一軒あたりの移動が短く、件数をこなす形になります。山側の集落は一軒ごとの距離が長く、移動時間が時間割の大部分を占めます。この性格の違うエリアを同じ日に持つなら、午前と午後で役割を分けるのが現実的です。移動の長い側を先に片付けるか後に回すかは、再配達の頻度と相手の生活時間で決めます。遅れが出たときに何を優先するかを先に決めておくと、現場で迷う時間が減ります。順路は走り出す前に紙の上で組むものだと考えてください。
この記事の結論
- 件数型と移動型の配達先は、同じ順路に混ぜない。時間帯で役割を分けると一日の組み立てが崩れにくくなります。
- 移動時間を先に積み、残った時間で件数を考える。この順番で組むと、終盤に無理が出るのを避けられます。
- 遅れたときの優先順位を先に決めておく。時間指定と、相手が家にいる時間帯を軸に判断するのが基本になります。
件数型と移動型では一日の性格が変わる
配達先の数が同じでも、散り方が違えば一日の形は別物になります。密集した住宅地と、山側に点在する集落。この二つを同じ尺度で見ていると、どこで時間を使っているのかが分からなくなります。まずは自分の担当エリアがどちらの性格に寄っているかを見分けることから始めます。
件数で時間が決まる密集した住宅地
海沿いの平地に広がる住宅地は、一軒から次の一軒までが短い距離で並びます。車を止めて歩く時間、呼び出して受け渡す時間、不在なら票を入れる時間。こうした一軒ごとの作業が積み重なって一日の時間になります。移動は短いので、効いてくるのは駐車の場所取りと歩く動線です。よくあるのが、同じ区画を何度も往復してしまうパターンです。番地の並びを見て、車を止める位置をまとめ、歩いて複数軒を片付ける組み方にすると時間が縮みます。集合住宅があれば、そこで一度に複数の受け渡しができる場合もあります。
移動で時間が決まる山側の集落
山側へ上がる道沿いの集落は、一軒ごとの距離が長くなります。坂やカーブが続き、速度も出せません。配達そのものは一軒ずつでも、間の移動が時間割の大部分を占めます。ここで件数の感覚のまま予定を立てると、あっという間に後ろへずれます。移動型のエリアは、件数ではなく区間で考えるのが合います。この谷筋を上って下りるのに何回分の時間を見るか、という単位です。また、戻るための道が限られることもあります。一度上がったら、その区間の荷物はまとめて片付けるという考え方が要になります。
自分のエリアがどちらに寄っているかを見分ける
判断は難しくありません。荷物を受け取った時点で住所を並べ、地図の上に点を打ってみる。点が固まっているなら件数型、線状に伸びていたり離れた位置にあるなら移動型です。両方が混ざる日は、どちらの性格の荷物が何件あるかをざっと数えます。正直なところ、この作業に慣れるまでは時間がかかります。しかし、走り出してから考えるより確実です。慣れてくると、点の打ち方を見るだけで一日の形が想像できるようになります。感覚が育つまでは紙の地図に書き込むのが早道です。
時間帯で分けて回る順路の組み方
混ざった日に無理が出るのは、件数型と移動型を一本の流れにつなげようとするからです。そこで、一日を時間帯に区切り、それぞれに役割を持たせます。こうすると、片方が遅れてももう片方に波及しにくくなります。
移動時間を先に積み、残りで件数を考える
組む順番が大事です。まず、山側へ上がって下りてくる区間の移動時間を確保します。これは削れない時間だからです。そのうえで、残った時間で住宅地の件数を見積もる。逆の順番で組むと、件数の予定を優先して移動時間を圧縮することになり、必ず破綻します。移動は相手の都合でも自分の努力でも短くならない部分です。削れないものを先に置く。この考え方は、配送の時間割だけでなく、開業後のお金の組み立てでも同じように効いてきます。
どちらを午前に回すかは相手の生活時間で決める
移動の長いエリアを午前に回すか午後に回すかは、受け取る側の事情で変わります。日中に不在が多い地域なら、午前に回しても再配達が増えるだけです。逆に、朝のうちなら在宅している傾向がある地域なら、先に片付けたほうが二度手間を避けられます。ケースによりますが、移動の長い区間を往復するのは一日に一度にしたいところです。そのためには、その区間の在宅しやすい時間帯に合わせて往復のタイミングを決めることになります。配達を重ねるうちに、エリアごとの傾向が見えてきます。
時間指定の荷物を軸に骨組みを作る
時間指定がある荷物は、動かせない杭のようなものです。先にその杭を時間割の上に打ち、間を埋める形で他の荷物を配置します。指定が山側にある場合は、その時間に合わせて往復の計画を立て直すことになります。指定が市街地に集まっているなら、山側の往復をその前後に寄せられます。よくあるのが、指定の荷物を忘れて順路を組み、あとから挟み込んで全体が崩れる流れです。荷物を積む前に指定の有無と時間帯を確認し、紙に書き出してから順路を考えてください。
遅れが出たときに何を優先するか
どれだけ丁寧に組んでも、遅れは出ます。渋滞、再配達、天候、思ったより手間のかかる受け渡し。原因は毎日違います。大事なのは、遅れた瞬間に何を切り捨てて何を守るかを、走り出す前に決めておくことです。現場で迷うと、その迷っている時間がさらに遅れを生みます。
優先の軸はふたつです。ひとつは時間指定。これは相手と約束している部分なので、守る順番の先頭に置きます。もうひとつは、相手が家にいる時間帯です。夜にしか在宅しない住宅地の荷物を日中に持っていっても、不在票が増えるだけで次の日の負担になります。逆に、日中なら確実に受け取れる場所は、その時間のうちに片付けてしまう。この判断ができると、再配達の山ができるのを防げます。
山側の区間で遅れた場合は、引き返す判断も必要です。残りを今日のうちに回るのか、翌日にまとめるのか。無理に突っ込んで日が落ちると、細い道で不安な運転になり、作業そのものが危なくなります。遅い時間に山側へ上がるより、翌日の朝一番に回したほうが安全で早い場面もあります。判断に迷ったら、連絡を入れて早めに相談するのが結局は損失を小さくします。遅れを隠さず伝えることが、続けていくうえでの信用につながります。
よくある質問
Q1. 件数が多い日と移動が長い日では、どちらが大変ですか
A1. 疲れ方の種類が違います。件数型は歩く量と受け渡しの回数で体力を使い、移動型は運転の集中と拘束時間で疲れます。人によって得手不得手があるため、どちらが楽とは言いにくいところです。両方が混ざる日がいちばん組み立てにくいので、その日こそ時間帯で分ける考え方が効いてきます。
Q2. 順路はいつ組むのがよいですか
A2. 荷物を積む前です。住所を並べて地図に点を打ち、時間指定の有無を確認してから積み込むと、取り出す順番と順路がそろいます。走り出してから考えると、荷室で荷物を探す時間が増えます。慣れるまでは紙の地図に書き込むのが早道で、感覚がつかめてからは頭の中で組めるようになります。
Q3. 山側のエリアは一日に何度も往復しますか
A3. できれば往復は一日に一度にまとめたいところです。移動時間が削れない部分なので、何度も上り下りすると他の荷物に回せる時間が減ります。その区間の荷物をまとめて持ち、在宅しやすい時間帯に合わせて往復する形が現実的です。時間指定があるときは、その時間を軸に往復の計画を組み直します。
Q4. 再配達が増えてしまうのを防ぐ方法はありますか
A4. エリアごとの在宅の傾向を覚えることが基本です。日中に不在が多い地域の荷物を日中に持っていくと、不在票が積み上がります。配達を重ねると傾向が見えてきますので、気づいた点を書き留めておくと次に生きます。置き配や受け取り方法の扱いは案件によって決まりが違うため、個別に確認してください。
Q5. 遅れそうなときは先に連絡したほうがよいですか
A5. 早めに伝えるほうが結果として被害が小さくなります。黙って遅れると、相手の側で手当てする余地がなくなります。連絡の相手や方法は契約によって異なりますので、始める時点で確認しておいてください。遅れを隠さず伝える姿勢が、続けていくうえでの信用につながります。
Q6. 駐車の場所取りで時間を取られます
A6. 密集した住宅地では、駐車と歩く動線の設計が時間を左右します。車を止める位置をまとめ、歩いて複数軒を片付ける組み方にすると往復が減ります。道幅や止めてよい場所は地域によって事情が違いますから、現地のルールを守ったうえで動線を考えてください。無理な駐車は後々の面倒を招きます。
Q7. 一日に回れる件数の目安はありますか
A7. 配達先の散り方と地形で大きく変わるため、件数だけの目安を持つのは危ないところです。密集した住宅地と山側の集落では、同じ件数でも必要な時間がまるで違います。自分の実際の記録を取り、どの区間に時間がかかっているかを把握するほうが役に立ちます。記録が増えると見積もりの精度が上がります。
Q8. 坂道の多いエリアを走るのに向いた車はありますか
A8. 登りと下りが続く道では、駆動の方式やタイヤの状態が扱いやすさに関わってきます。荷物を積んだ状態での登坂や、長い下りでのブレーキの使い方も考える部分です。自分の走る範囲に坂が多いなら、その前提で車を選ぶほうが無理が出ません。走るエリアを伝えたうえで相談すると、条件に沿った話になります。
まとめ
- 宅配の一日は件数ではなく配達先の散り方で決まります。密集型と移動型を同じ順路に混ぜないことが出発点になります。
- 削れない移動時間を先に積み、残った時間で件数を見積もります。逆の順番で組むと終盤に無理が出ます。
- 移動の長い区間の往復は一日に一度にまとめ、その地域の在宅しやすい時間帯に合わせて時間を決めます。
- 時間指定は動かせない杭です。積み込む前に有無と時間帯を書き出し、その周りに他の荷物を配置します。
- 遅れたときの優先順位を先に決めておきます。時間指定と在宅の時間帯を軸にすれば、現場で迷う時間が減ります。
順路の組み立ては、慣れれば頭の中でできるようになります。ただ、最初から頭でやろうとすると抜けが出ます。今日できる一歩は、次に配る荷物の住所を紙に並べ、地図の上に点を打ってみることです。固まっている点と離れている点が見えたら、それがそのまま一日の形になります。形が見えれば、どこに時間を置くかの判断ができます。この手間は最初の数日だけで、あとは体が覚えてくれます。
お近くの軽バンカーマッチで相談する
一日の回り方が見えてくると、どんな車が合うのかも具体になります。密集した住宅地を細かく回るのか、坂の多い道を長く走るのか。この違いで、荷室の高さ、駆動の方式、年式や走行距離の見方まで変わってきます。車の話は、働き方の話と一緒に考えたほうが判断しやすくなります。
まだ始めるかどうかを決めていない段階でも、相談できる窓口はあります。走る予定のエリア、一日に回りたい件数の見込み、積む荷物の種類を伝えると話が早く進みます。見積もりを取る前の整理だけでも構いません。迷っている時間を短くするために、手元の条件を持って一度話してみてください。
この記事を書いた店舗
| 店舗名 | 軽バンカーマッチ静岡店 |
|---|---|
| 所在地 | 静岡県静岡市葵区与左衛門新田19−20 |
| 電話番号 | 050-3628-8646 |
| 営業時間 | 10:00-18:00 |
| 対応エリア | 静岡市、焼津市、藤枝市、島田市 |